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【秋の遠足】東日本大震災原子力災害伝承館・請戸小学校

行事名 秋の遠足
と き 令和6年10月25日(金)
ところ 東日本大震災原子力災害伝承館・請戸小学校

 先日、震災の記憶を風化させず、防災意識や復興の大切さを学ぶため、秋の遠足を実施しました。場所は、東日本大震災・原子力災害伝承館と、浪江町立請戸小学校に行ってきました。生徒たちは、震災から10年以上が経過した今も続く復興の努力と、当時の過酷な状況に心を揺さぶられながら見学をしている様子でした。

伝承館に隣接する双葉産業交流センター

 東日本大震災・原子力災害伝承館では、震災当時の様子や、その後の原子力災害がもたらした被害を伝える様々な展示がありました。津波に押し流された建物や、避難所の様子を再現した展示を目の当たりにし、生徒たちは当時の人々が体験した辛さや不安に思いを馳せていました。住んでいる地域が遠いため、震災の現実を詳しく知らなかったという生徒が、実際の展示を目にしたことで、衝撃を受けている様子でした。

津波によってつぶされた消防車

 震災の時に行方不明者を探し続ける家族の写真を見ることで、災害がもたらした悲しみや絶望を実感し、「胸が締め付けられる思いをした」と話す生徒もいました。それでも、復興に向けて現在も努力を続けている方々の存在を知り、「今後もこの遠足を続けてほしい」「福島県民なら知るべき」といった感想も寄せられました。

復興記念公園についての説明を受ける生徒

  次に訪れた請戸小学校は、震災直後に迅速な避難が成功した「奇跡の学校」として知られています。校内には、当時の地震と津波の凄まじい被害を物語る痕跡がそのまま残されており、生徒たちは当時の状態のまま残されている小学校に深い印象を受けていました。

震災当時の状態のままの教室

 校内展示では、津波による甚大な破壊の様子を伝える映像や避難生活に関する資料が紹介されており、展示物を直接目にすることで、津波の凄まじさを理解した生徒もいました。また、今は静まり返った周囲の環境に対して、「何もない場所に恐怖を感じた」という声もありました。

止まった時計と応援メッセージの書かれた黒板

 生徒の感想を一部紹介いたします。
「伝承館の周りにはほとんど何も無くて、全部津波で流されたと考えるとゾッとしました。」

「請戸小学校を見学して、すごくリアルにその時のまま残されていて窓のレールのところが曲がっていたりして、津波の強さってこんなにもめちゃくちゃにしてしまうんだなと、衝撃を受けました。」

「実際に自分の目で見てみると、動画で見た以上に津波というものを思い知らされました。とても価値のある体験でした。」

「今後も続けていってほしいと思います。知らないより知ってた方が絶対いい。福島に住んでるならなおのこと!」

 本校では今後も学校行事や探究学習などを通じて、震災の記憶を風化させず、地域に根差した学習や防災意識を育んでいきます。